ソニーのダッチロールと「旦那」の名の由来

1,283億円もの巨額の赤字を出したソニーの迷走っぷりを伝える産経新聞朝刊です。

「ソニーの挫折は今や見慣れた風景だ」云々のくだりには思わず爆笑してしまいました。

難しいことは抜きにして、古典落語「百年目」の中で大旦那と船遊びがバレてバツの悪い大番頭との会話の中で出てきた「旦那」の言葉の由来に触れてみたいと思います。

昔、インドに栴檀(せんだん)と言う見事な大木がありました。その根元あたりに南縁草(なんえんそう)と言うみずぼらしい草が生えていました。

南縁草が余りにもみずぼらしいので刈り取ったところ、栴檀の大木が枯れてしまいました。

そう、栴檀は南縁草を肥やしにして、南縁草は栴檀の落とす露で育っていたのでした。

栴檀の「だん」と南縁草の「なん」をとって「だんな」=「旦那」。主従は共に助け合っていかなければならないのです。

大旦那は、この一節を引用し、「番頭さんよ、手代や丁稚と言う南縁草に露を落とすのを忘れてはしまいか」と諭すのでした。

今、アベノミクスの三本の矢の一つとして成長分野は特区を作って保護育成するが、不採算分野は撤退してもらうと言ったことが行われようとしています。

消費増税や諸経費の増加にも拘らず、相変わらずクルマなどの業界では容赦なく下請けに値引きを強要しています。

成長分野とか大企業と言った栴檀だけがその富を独占し不採算ながらこれまでの産業を支えてきた中小下請けに露を落とすどころかその露さえ奪ってしまうのであれば、やがて栴檀も枯れると思ってやみません。

このままの状態が続くのであればソニーの衰退は、いずれ全ての大企業に広がっていくであろうと思ってやみません。
ソニーの迷走を伝える新聞記事。

補足:集団的自衛権について

自国民の生命や身体をロクに守れない国が、

他所の国を守ろうとすること自体

おこがましいと思ってやみません。
我ながらこんな事を言うのもなんですが、

非鉄屋・荒井明

「ウダウダなよなよ買い物自慢」駄文より

遥かにマシだと自負しています。
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